2005〜6年頃、地元の地域おこし団体「里山元気塾」の皆さんの手によって始められた、都合山に至る「たたら街道」の草刈りや整備事業。2008年には発掘調査も行われて「都合山」は次第に脚光をあびるようになり、ウォーキングイベントなども多々、開催されるようになってきました。
そういった中で関係者が思っていたのは、せっかく来てもらってもゆっくり腰を下ろして休んでもらえない、なんとかならないだろうか?ということでした。
そこで2019年3月、ボランティアの参加者を募り、自分たちでベンチを設置することにしました。そうして遺跡内だけでなくたたら街道沿いにも設置された、立派な10基のベンチ。業者さんに丸ごと委託して設置されたのとは違う、関わった人たちにとってはとても愛着や親しみが感じられるものとなりました。
ボランティアの皆さんの手を借りた「ベンチ作り」に味をしめて、今度は遺跡内に案内所を兼ねた小さな小屋を建てようということになりました。大きさは縦横3メートルくらい。基礎は地面に負担をかけないように配慮し、近くの畑(はた)集落まで運んでもらった加工済みの材木やサッシなどの資材を、⒋輪駆動の軽トラに少しずつ乗せて現地まで事前に運搬。
イベント当日は少雨。資材はさらに建てる場所まで、人海戦術でそれを下さなければなりません。材木の加工も本格的なもので、大工さん他、腕の立つ方々のご指導のもと、参加いただいた皆さんのご協力でなんとか八分通り完成。参加に感謝です!
その後は数名のスタッフで少しずつ壁板を貼ったり、コーナー金物を取り付けたり、冬の到来までに予定していたところまでは完成しました。今後はウッドデッキや室内の椅子・テーブル作りなどを計画しています。
5月中旬、都合山キャビンにおしゃれな看板が取り付けられました。遠目にも鮮やかなオレンジ色がワンポイント、あしらってあります。新型コロナウイルスの喧噪も、都合山まで来ると忘れそう。早く皆さんをここにご案内できるようになればいいですね。
6月上旬、キャビンの壁に使った残材を使ってロングテーブルと固定のベンチを作成して設置しました。追って2人掛けのベンチ2台を作って持ち込む予定です。ウッドデッキにはまだまだ着手できません(汗;)
2021年秋に都合山史跡で連続して実施した各種イベントにあわせて、キャビンの残材で既に作っていたデッキのパネル(3パーツ)を、やっと設置することができました。現地には電源がないため、頼みのインパクトドライバーのバッテリーが切れたら、そこで作業は中止。何日かかかりましたが、一応の完成を見て、ほっとひと安心。
各イベントでは、持参した水を湧かして、ご参加の皆さんに淹れたての珈琲を召し上がって頂いており、とても好評ですが、来年以降はこのデッキに腰掛けて頂きながら、ゆっくり味わっていただけたらと、今から楽しみです。
「現地ガイド2days」に合わせて、キャビン南側のウッドデッキに続く形で、屋外用テーブルとベンチを新設しました。
木漏れ陽が差し込む下で、周辺がとても良い感じになり、まずはスタッフがここでランチとティータイムを楽しみました。
翌30日は、奥日野ガイド倶楽部主催のウオークイベントに参加された皆さんにお越しいただき、遺跡内の散策〜テーブルを囲んで「たたら」の座学・・・でお楽しみいただきました。
これだけのスペースがあれば今後、20人くらいなら楽に休息していただくことができ、また「たたら」のことを学んでいただけることと思います。
また、都合山を解説した横長看板と、都合谷鉄穴解説看板、たたら街道入り口にコース案内看板も設置。キャビン横の新設看板は、すでに高殿跡地にある看板とは内容が被らないようにしているので、これらを使い分けながらガイドができるようになります。
「たたらの楽校・都合山分校(仮)」に向けてB1サイズの解説用パネル8枚が完成。これからはオフシーズンになるので出動?の予定はありませんが、これらはキャビンに常備し、また根雨楽舎やその他講演などの機会には持ち出して使うことも可能です。
内容は、話だけでは理解していただきにくいことなどを、出来るだけイラストや図表を多用してわかりやすく配慮したものとなっています。
また都合山でも電子紙芝居をご覧いただいたりするのですが、一度ざっと見てもらっただけでは、おそらく「???」もたくさんあるはずなので、『たたら場のお引越し』と『喜八郎の決断』を解説したパネルも用意されました。
今までトイレがなくて、特に女性には多大なご不便をおかけしていましたが、待望のトイレが、キャビンから南側に30メートルほどのところに設置されました。微生物が汚物を分解してくれる最新の「バイオトイレ」とのことで、電力が必要で、太陽光パネルが3基、屋根の高さに取り付けてあります。
今後はイベントなどの際にご利用いただけるようになりますので、これで気軽に、安心して、都合山まで皆さんにお越しいただけると思います。イベントの時などには周囲に目隠し用のシェードを取り付けられるようにしています。
バイオトイレは適宜使うほど調子がいいとのことなので、その使い心地を試しに(笑)ぜひお越しください!
2020年の建設以来、順次内容の充実を図ってきた都合山キャビン。1000年にはバイオトイレも設置し、2023年12月には内部のパネル展示も整えて、たたらの楽校の「都合山分校」となりました。キャビンの看板横に「分校」の看板を掲げ、南側には常時は降ろしておき、キャビン使用時に雨よけとできる庇を設けました。
分校の開校当日は、都合山たたら跡発掘調査を行われた角田徳幸さんを講師に、上菅のたたら街道入口からたたら跡までの約2kmの道のりを、角田さんの解説を聞きながらウォーキングも。
こうしたことで今後、都合山現地での学習がより充実したものになるものと期待しています。
冬季間は積雪等のため入山が困難ですが、春になれば建物を開放し、どなたでも自由にご利用いただけるようにする予定です。バイオトイレもありますので、お気軽にお越しいただければと思います。